「働かないおじさんおばさん」考察

バブル期入社は敵?

今、世のトレンドとしてあるのは、バブル入社はたいして優秀でもないくせに得をした世代との認識。筆者もバブル入社の一人として、とりわけ氷河期、超氷河期世代からの「あれっ、そういう反応なの、、、ね💦」となにかヒヤリとする反応を目の当たりにすることとなった経験は一度や二度ではない。というと、それはただの妄想だと叱られるだろうか。

バブル期当時の採用事情

バブル期入社組は、確かに超売り手市場下で就職活動を行った分、企業から「不採用通知」を受け取る確率が低かったため、自己肯定感を打ち砕かれぬまま就職までこぎつけた人がほとんどだ。一方氷河期、超氷河期入社の世代は若い身空で何度企業から「書類選考落ち」や、「不採用通知」を突き付けられ、そのたび自己内省を強いられるなどの厳しい時間を過ごしたことだろう。彼らが一種老成した雰囲気を醸すのは、若い時分から世の不条理と向き合わされたことにより達観的な視点を手に入れたからかもしれない。

バブル期入社組が背負う危機

統計的観点から筆者が今属する組織の所属者を「バブル期以前入社を」と、「バブル期以降入社」の2つに分類すると、その割合は3対7。この現象が会社の全体像を投影していると仮定すれば、バブル期以前入社者数が数的劣勢になったといっていい。バブル期以前入社組が数的劣勢により社内政治力を弱めたタイミングを見計らって、会社では新しい人事制度が導入され年功的人事制度は完全撤廃、その結果役職定年である55歳まであと数年残したバブル入社組は一気に閑職へと送り込まれ、仕事へのモチベーション維持が難しい状況を強いられることになった。

働かないおじさんおばさん急増

筆者の身近で起こっている現象が世の至る所で起こっているとすれば、「働かないおじさんおばさん」が「バブル期入社者」の代名詞となるのは必然だ。どの世代にも一定量存在数する「働きが悪いタイプ」、「賃金分だけしか労働提供しないこずるいタイプ」に加え「モチベーションを剝奪されたタイプ」の新タイプも加入し、「働かない」カテゴリーに本意不本意にかかわらず仕訳されるバブル期入社者が世の中に絶賛増産中だ。

バブル期入社いま羽ばたくとき

バブル期組が今やるべきはあきらめることではない。次のフェーズが来た時に自分が高市場価値でいられるシナリオを自ら考え、そこに向けて早速今日から動くことだ。難しく考えず自分が得意なことを想像してみるといい。料理が得意、食べ歩きが好きで人より多くの店を訪れている、海外渡航数が多い、全国47都道府県に足を踏み入れたことがある、など。「好き」や「得意」にまつわることを今日から毎日積み重ね広げていけば、数年後には自分がその世界の第一人者になっているという考えは大げさではない。だからこそ未来へ向けて蒔くべき種を見つけ、早めに種を蒔き、毎日せっせと水と栄養を与える。

人生の主役は自分。今立つこの岐路で進むべき道を選ぶ主導権を会社に取られてはいけない、あくまで自分で決める、そして自分で道を拓きたい。そのための“「好き」「得意」探し”、それなら今日から動き出せる。