うまくいったと思っていたが
先日 面接の結果が出た。結果は“不採用”、本命先と位置付けていた先だっただけにショックは大きいものだった。
面接当日、部屋に通され、担当の方と初対面したその時の印象は悪くなかった
(と思っている)。その部屋に流れる空気がいい雰囲気に変わった瞬間を実感できた。
これは長年社会人として仕事してきた中で自ずと身に着いた勘のようなものかもしれないが、確かに一瞬で空気が変わった。第一印象の点ではパスしたと感じた。
筆記テストは予想外
初対面が済み、簡単なたわいもない会話を経て、先方から「今日は2種類のテストを受けていただく」と言い渡され「えー聞いてないよ~」と心で泣きながらつぶやきどうにかテストをこなした。テストの一つは理解能力テストのようなもので内容は日本語力を問うものだと感じた、つまり知能の高さを求めてきているのだなと直感した。テストのもう一つは性格傾向テストでこれは難しいものではなかったが、これにより決定的な×をつけられる可能性ありだと感じた。
息つく間もなく面接へ
テストが終了し不達感にさいなまれる中、容赦なく今度は面接が始まった。面接では事前にネットで調べておいた“傾向と対策”にあったとおり「なぜ転職なのか?」、「なぜ当社なのか?」、「これまでの成功体験を聞かせてほしい」の質問が続いた。これらは対策しておいた通りこたえられたと思う。厳密には対策しておかなかったならば厳しかっただろうけど対策さえしておけばクリアできる質問群だ、ということである。その他趣味を質問されたり、休日の過ごし方を聴かれたり、年下の同僚と普段どう接するかについて聞かれたりしつつ、あっという間に和やかな中で面接はすべて終了となった。
「行けるかもしれない」、「自分を出し切れたかもしれない」そんな好感触を抱きながら帰途に就いた。
感じた手ごたえだが、、
待ちどおしかった、結果がとても待ちどおしかった。退職願の出し方を調べたり、退職の挨拶をシミュレーションしたりしたほど内定を信じていた。
でも届かなかった、、
やはりきびしい現実
選考結果のメールは着信してから一時間もの間怖くて開けなかった。やっと勇気を出して開いた結果を確認し、奈落に落とされたようだった。
自分は泣くだろうと思っていたけれど意外に涙は出なかった。むしろなんだかすがすがし気な一種の“やり遂げた感”のようなものを実際感じた。
だって自分のような者のため、2時間余りの時間を割いて真剣に「この人物を採用すべきか否か?!」と熟慮を重ねてくださるような会社が世の中に存在してくれていたのは事実。その事実を素直にとらえられさえすればむしろ納得感すらあっていいはずである。ある種自分のこれまでの30年間の社会人人生が肯定されたような報われたようなそんな気持が確かにそこにあったのだ。
今は自分を「えらいぞ、よく一歩踏み出した!」とおだてて甘やかそうと思っている。